今回はJGC回数修行の一環ではあるものの、ただの大阪空港から移動して京都への往復の平日日帰り旅行です。
せっかく平日だし、
休日だと人が多くなってやばそうな京都市内に行くことにしました。
なんとなく巡ってたら庭ばっかり見てました。
でも割と有名な庭って写真撮りたい人が集まりますよね。私は意識低い系なので、そういう人に囲まれると映り込むのも嫌だしドン引きしてしまって(笑)、どんなに素敵な庭でも早々に退散したくなります。
なのでタイトルが異世界転生系のライトノベルみたいになってしまいましたが。
もっとゆっくり見たかった気もする、そんな庭巡りの日記です。
ルート
10:25 伊丹空港着
〇大阪空港10:39→11:03南茨木(モノレール)
〇四条河原町11:55→12:16真如堂前(バス203路線)
〇…徒歩移動10分
★真如堂(滞在時間30分)
〇…徒歩移動10分
〇…徒歩移動15分
★泉屋博古館(滞在時間30分)
〇…徒歩移動15分
★無鄰菴(滞在時間20分)
〇…徒歩移動5分
★京都国立近代美術館のカフェ(ランチ30分)
〇…徒歩移動10分
〇東山仁王門→五条坂(バス202乙路線)
〇…徒歩移動10分
★河井寛次郎記念館
〇…徒歩移動10分
〇蛍池18:26→18:29大阪空港(モノレール)
伊丹空港から京都市内へ
九州出発時は雨。
FDAの鮮やかな機体は雨でも映えますね。
たいした遅延もなく無事に伊丹空港へ到着。
乗った阪急電車の床と扉の模様が魚釣り柄なのはなにか理由があるのだろうか。
普通列車はそんなに混んでないのですが、特急はつり革が全部埋まるくらいには混んでいました。
京都市内に到着。
真如堂に行くために、京都河原町駅で降りて6番出口を出た先のEのりばで「祇園・錦林車庫行」の203系統のバスに乗ります。
有名どころ行きのバスは観光客(9割がた外国の方)で満杯です。
市民は満杯バスを避けてマイナーっぽい路線のバスに乗り込んでいました。
京都のバスは新参者には路線が複雑でどれがどこを通るのか全然わからないうえ、同じ名前ののりばがそれぞれ結構離れたところに複数あってさまよいます。
私が乗ったバスでも「あ、これ違うバスだ」って慌てて何駅か先で降りてる人を見かけました。
◆悩んだときは↓この京都市交通局のバス路線図とバスの行先を見て乗るのが無難かと思います。
※同じ系統名で行先が違うバス(上りと下り)が走っているので注意です。例えば51系統でも京都駅前行と比叡山頂行の真逆の2つがあるので乗り間違えて気付かなかったら逆方向へGO!します(笑)
https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/cmsfiles/contents/0000019/19770/SBnavi202303.jpg
とはいえ、降りる時だけICをタッチすればいい一律230円のバスが多いのは楽だなと思いました。観光地ならではの工夫ですね。
真如堂前で下車。
バス停近くに立っている真如堂の看板を目印に西側の道に入っていきます。
真如堂
■真如堂とは
比叡山延暦寺を総本山とする天台宗の寺。ご本尊は「信仰すると年老いてから家人に下の世話をかけずに往生できる」と言われる(!)。
元々は984年に比叡山の阿弥陀如来を藤原道長の姉の離宮に移したのが始まりらしいのですが、お堂の消失や政策によって移転したりで転々とし、現在の本堂は1718年に完成したものだそうです。(ご本尊は984年当時の阿弥陀如来なのかは説明書きではわかりませんでした)
真如堂まで
橋を渡って右上に向かう坂の手前に「真如堂」の石柱が。
本当にここだろうか、と不安になる道だったので安心しました。合っているようです。
坂道沿いにお金持ちそうな家が並んでいます。
なかなかの急坂をさらに上っていると左手に「真如堂東参道」の石柱がありました。
ここからは階段なんですね。うーん、ものすごく長い階段が続いています。
すでに息が上がってるのにまだ続くのか、と苦笑いしていたら...
頑張る!私がんぱるよ!
と赤文字に励まされます。
真如堂
階段を上りきって、着いた気がする。
と思うけど、思ってた場所じゃない感じ。境内には入った様子だがなぁ、と周りを見渡していると、
あじさいを選りすぐりながら手折ろうとしている(様子の)おばぁちゃんと目が合いました。
おばぁちゃんはそっと目をそらし、つまんでいた手を放し、何食わぬ顔で奥へ去っていきました。常習犯の気配がする(笑)
まぁ、許可を得ている寺の関係者だったり知り合いかもしれませんが。
その出会いはさておき、
きっとどこかに本堂があるのだと信じて境内っぽいところをさまよっていると、
ありました。本堂!
ちなみに本堂で頂いたパンフレットによるとやってきた東参道は赤矢印のところ。
本堂の真裏ですね。
手水に紫陽花が活けてあります。風情がある!
三重塔も古さを感じられる重厚な作りです。
本堂の中で拝観料を払うと、美しい襖絵が描かれた建物から庭園を眺めることができます。
ちなみに、本堂に来るまでに写真撮影会をしているおばあちゃん2組、境内でランチしている(寺で弁当!)家族連れ1組、家族連れ観光客1組とおひとり様観光客(主に境内の写真を撮っている)4人と出会いましたが、
拝観料を支払って庭園まで来ているのは私とあと1組だけでした。
庭園端っこの水盤。
自然石の上に人工的な丸い水盤を乗せているのになんだか違和感がない不思議。調和ってやつですかね。
庭園は東山を借景に作られているそうです。
自然だけどところどころ高さや小さい植物などでナチュラルに手が加わっていて先ほどの水盤と同じで調和がとれているってこんな感じかなーと思うお庭でした。
他に人もいないので、のんびり座って風や木々の音を聞きながら鳥や景色を眺めていました。
癒されました、静かで。えぇ、この旅で一番癒されました。
金戒光明寺
■金戒光明寺とは
法然上人が草庵を築かれた場所に造られた浄土宗のお寺。幕末には会津藩の本陣が置かれた、新選組ともゆかりの深い場所である。
運慶作とされる文殊菩薩と脇侍像がある。
…訪問時は知らず、この文殊菩薩を見損ねました(泣)また行きたい。
なんとなく隣の金戒光明寺へ。
何があるんだろうとネットで検索していたら、あの!「五劫思惟阿弥陀仏」がある寺ではありませんか!!ずっと見たかった、あの!
なんて幸運でしょう。
あと庭園もあるようですが、どうやって参拝するのか、そもそも参拝できるのかもわからず。今回はおあずけです。
手水が。アヒルに占領されています。なぜ。。
山門も巨大でみごとですね。歴史も深く、本陣になったお寺だけあって境内も広いです。
地方にあれば一大観光地になりそうなのに、観光客もおらず静かで粛々としていました。
本堂も記念に撮影したかったけど、結婚式の前撮りっぽいのが行われていたので近寄らずに本来の目的地「五劫思惟阿弥陀仏」へ向かいました。
五劫思惟阿弥陀仏
江戸時代の作だそうです。会津藩の墓所の中にいらっしゃいます。
このバランスが素敵すぎですね。
五劫というあまりにも長い時を思惟(ふかーく考えること)されたために螺髪が伸びに伸びてもっさりしてしまった、見た目でわかるくらい長く思惟された阿弥陀仏なのです!という像ですね。
ありがたさの極みみたいな感じです。
しまった、横から撮影し忘れました。やはりまた来なくては。
泉屋博古館
ずっと気になっていた博物館へ徒歩でやってきました。
建物がいいな、と思ったら日建設計ですね。一級建築士が千人近く在籍しているというあの。
さっきから「あの」ばっかりですみません。京都は「あの」を言いたくなるものばかりです。
庭園があるらしいとの情報を基に来たのですが、うーん、どこにあるのかわからない。
とりあえず入館料を払ってかわいらしい青銅器を見に常設室へ行きます。
と、常設室の前で係の方が
「あの、こちらは常設展ですがよろしいのですか?青銅器のお部屋です!」
と私を止めに入りました。
なぜ…?
常設室に入る人はいないのでしょうか。なぜ私は止められているのだろう?
と驚きながら、「えぇ、青銅器を見にこちらへ来ましたが...」と私が答えると
「あ、ならばいいのですが。企画展はあちらですよ!」と返答が。
...いや、私は決して、
本当は企画展に行きたかったけど道を間違えて常設室に入ろうとしたのに気づかれてしまったからとっさに嘘をついている
わけではないです(笑)なんなんだろうか。
とにかく常設室に向かいます。確かにひと気はない(笑)
私は正直「青銅器」というジャンルに考古的な興味はないのですが、デザイン的な観点で青銅器は好きです。
当時の技術者の執念のような微細な模様や、同一の時代に多様なデザインがあること、かたどられている生き物がひょうきんでかわいい点などが好きです。
博物館によってはとにかく巨大でドーンとした模様もサイズもごつい青銅器ばっかりの展示の場合があったりするのですが、
こちらの展示は小ぶりなものから中サイズまで、フォルムもかわいくデザインが秀逸なものが並んでいてとても楽しめました。
とはいえ結局庭が分からずじまいです。
パンフレットには「庭もご覧ください」的なことが載っていたのですが、どこから行けるのかは書いてありません。
係の方も聞きづらいタイプのツーンとした感じだったし、さっきは常設室前でなぜか止められたしで、チキンな私は解明できないまま帰りました(笑)
無鄰菴
ずっと来てみたかった、山縣有朋の別荘に徒歩移動で到着。
庭が素敵なのと、洋館があるとのことで楽しみにやってきました。
日によっては予約なしだと入れないようですが、
この日は事前にサイトで見ていたらかなり空いているようだったので予約はせずに行きましたが、無事に入れました。
入館料600円、とは別に1200円を支払うと飲み物とお菓子セットが頂けるとのことです。
しかし、私はここでの飲み物とお菓子セットは推奨しません。なぜなら超混んでいるから。
そして、異常にだらけている観光客が床に寝そべったり、イチャイチャしているから!にぎやかすぎるし、しっとり出来ない!!
洋館
楽しみにしていた洋館も、1階1室、2階2室の計3室のみ。
装飾は豪華です。2階は壁画保護のためかものすごく暗くて観にくいですが(笑)
そして、1階ではテラリウムの展示がされていました。意識高い系の跋扈する世界によくある、謎のコラボ。綺麗ではありますが。
管理している方の知り合いがテラリウム作家なのかな?「絆」「つながり」系のやつかな、とかひねくれた私は思ってしまう(笑)
2階の階段ホールが一番好きでした。シンプルで。
庭園
庭。
庭も整えられているのは感じるのですが、
例えばこの↑紅葉か楓かが主幹をばっさり切って左枝だけ残されているのとか、そういうナチュラルじゃない感じがすごく私は違和感があって苦手でした。
ところどころに同じようなすごい切断された枝があったのがなぁ。
ここ切られたら痛そうだなぁと思ってしまうんですよね。
地面の苔も剥げてるし枯れてるし。
これが自然といえば自然なのだが、その割に枝はばっさり切ってるのがどっちつかずで愛があまり感じられないというか。あくまで私の感じ方ですけど。
母屋から見えるかどうか、母屋からの景色を考慮して整えてるのかもしれませんね。
とにかく母屋はごろごろした観光客でにぎやかに占領されていてゆっくりできず、
庭はひと気がないけど母屋からめっちゃ撮影している人たちの写真に写りこみそうでゆっくり散策できず(笑)
私には向かない場所でした。うん。
京都国立近代美術館
お腹が空いたので無鄰菴近くの近代美術館のカフェへやってきました。
カフェ
14時半を過ぎて到着したのですが、ランチセットは13時で終わっているもののご飯メニューはあります!
ありがたいー!
パスタが食べたかったのでトマトクリームパスタを注文。
ドリンクのみセット、ドリンクとサラダセット、他にもデザートなど追加できるセットの種類も多いですし、その時の気分で調整できるのが助かります。
あと、川沿いのオープンテラスがあって雰囲気がいいです。何組かオープンテラスでおしゃれで良い感じの雰囲気を醸し出しています。
私は一人室内で頂きました。
そして、熱い器でパスタが出てきました。ボコボコと煮立っています(笑)
猫舌の私はそれはもう必死にふーふーして食べました。
パスタの麺はフェットチーネかな?薄くはないけど平べったいもちもちした麺です。
お味は、説明しにくいのですが、
家に来た友人にありあわせで作ったこのパスタを出したら
「うん、麺がおいしいね!この優しい味わいがいいと思う。トマトもフレッシュだね!」
と言われるだろう感じです。
支払いにクレジットカードが使えたので財布の夏目漱石が寂しそうにしている私には助かりました。
JAFカードで10%割引になるようです。持ってたらいつも来てしまいそう(笑)
ミュージアムショップ
品数は多くないですが、デザインが素敵な品がたくさん並んでいます。
sghr(スガハラ)というガラス製品の会社さんの作品を購入しました。
色々種類があって悩んだのですが、持ってみた感じがしっくりきて、色合いが独特で面白いと思ったこちらにしました。
ちなみに今回の旅行で買った唯一のものです。
こちらの会社のショップは各地にあって、福岡にあるようだったので今度行ってみたいですね。
河井寛次郎記念館
バスに乗ってやってまいりました、河井寛次郎記念館。
五条坂バス停を降り、南へ向かい交差点を横断して細い通りに入ると、静かな住宅街の一角にあります。
こちらもずっと気になっていたのです。
清水寺の近く、京都博物館にも近いのになかなか寄る暇がなかったのが、ようやく来れました。
すっごくいいです。おすすめ。
民芸好きな人は絶対来た方がいいです!
が、意識高い系が苦手な方はご注意ください。
意識高そうな人ばっかりです(笑)
ノーカラーシャツに緩い綿パン、もしくは民族衣装系の服に身を包み、
いいカメラを構え、構図を決め、同じ場所で角度を変えて10枚くらい撮影している、そんな人がたくさんいました。
あぁ、いい。こんな家に住みたい。
前川國男邸、アアルト邸に並ぶ、私的住みたい家ランキングに登録されました。
中庭の使い方が絶妙ですね。この角度の付け方や植物の配置が綺麗です。
中庭が額に入った絵的な構図になって、前にはマントルピース的な小棚とこけし。
その手前に机。西洋的な要素も含んでいる間違いない美しい配置です。
そして家の敷地内には登り窯があります。
各所に河井寛次郎の写真が飾られていますが、いい顔をしたおじいちゃんですね。
この人や柳達の興した民藝運動のお陰で守られた文化はどれほどあるのだろうと思いますね。
落としても割れない日常使いの庶民皿!といううたい文句の砥部焼が高級そうな店で出てくるとフフ...と思います。古い言葉で言うとギャップ萌えします。
ブランド化して高く売る、という活動が民藝運動に紐づけて語られることの多い昨今、
民藝運動とはそもそも何だったのかと考えさせられる場になりました。
あくまで私の個人的な感覚ですが。
明治から昭和初期にかけては欧米化が進み、たくさんの日本古来の文化が駆逐される時代だったのだと思います。駆逐される古きよきものを見て、民藝運動を起こした人々はこんなに美しいものが失われていくのかというショックが大きくなったのかもしれません。引き継ぎたいという願いからおきた活動が、何がよいものかを考えた活動が、民藝運動ではなかったのかと思います。
ブランド化したのはよいものを守るためだったのであって、今は手間暇もかかってないのにブランドだから高いという品が多いように思います。
とても良い記念館でした。
が、通路が狭くてすでに観覧者がかなり多いのに、
スマホで動画を撮りながら徘徊する人とお気に入りの場所で座って動かない人が人々の通行を乱し始めたので私は退散しました。
嫌になったらすぐ逃げるやつ、それが私です。
...すっごいダメ人間ですね(笑)
伊丹空港とJGC修行を7割がた終えての感想
戻ってきました、伊丹空港。
帰りは通勤通学の帰り時間と被ったので、バスも電車も随分混雑していました。
伊丹空港はというと、スカスカです。
今まで何度も、それこそ連日来た時期もあった伊丹空港がこの日は一番空いていました。
あ、551(蓬莱)はいつも通り行列でした。
九州への帰りの便は暗くなってからの出発です。
伊丹メインのホッピングも終わり、この日でJGC回数修行は31回に到達しました。
ようやくルビーです。長かった。。いや、期間で言うとめっちゃ短いんですが、ずっと飛行機に乗ってる1ヶ月でした。
残りは沖縄のホッピングだけ。
伊丹空港に来ることもしばらくはないでしょう。
さようなら伊丹、今までありがとう!
と乗り込んだ便の座席で、
あぁ、窓が汚い。。笑
指紋だらけです。こんなに汚い窓、久しぶりに見た。
子供かなと思ったけどサイズ的に大人の指でした。どういう状況でこんな窓一面が指紋だらけになったのかな?
まぁいいや。
反対の席側の窓の外が夕焼けで綺麗だったのでよしとします。
こちらの席は夜景が綺麗でした。
さて、修行も残すところあと19回。
次の沖縄ホッピングで17回乗る予定です。
北海道ホッピングで予定していた奥尻往復便に乗れなかったのでスマイルキャンペーンで50回全部は無理になりました。
あと2回分何かで乗らないといけないですが、どうしようかな。
宮崎・福岡の往復にしようかなー。天草・熊本も乗ってみたい気持ちはあります。
とはいえ、
沖縄ホッピングは連泊で一気にこなすのでもう修行も終わりに近づいています。
なんとかここまでほぼ無事にこなせてきたので、残りも無事に終わりますように!