2024年6月上旬、中央アジアのキルギス・カザフスタン・ウズベキスタンをバックパック36L&肩掛けバッグで2週間弱で周遊してきました。
カザフスタンは2日のみ、キルギスとウズベキスタンは5日くらいずつの滞在です。
最近の旅行記があまり見当たらず、コロナ禍前の情報を頼りに現地入りしましたが、
多くの場所で想定より値上げされており、300ドルで2週間弱を過ごそうとした私はかなり焦りました。
今回の旅行はほぼ現地の人と同乗の公共交通利用のチープ旅行、
宿泊だけは出来る限り安い1人部屋で、という感じです。
(2泊だけタシケントで、今回の旅行の現地費全部分くらいの高級ホテルに泊まりましたが・・・。)
本格的に情報不足で困ったので、誰かの参考のために
(このやばいルートを通ろうと思う人がいれば...)
お金や各ルートにかかる所要時間等細かく書くけれど、
現地で思ったことや感じた事をメインに記録する旅行記です。
情報だけ欲しい方はぶっ飛ばしながら必要部分だけ読んでくださいませ。
今回のルート
1日目: 九州 → 仁川 → ビシュケク(マナス国際空港)
【空港泊】
2日目: マナス国際空港 → ビシュケク西バスターミナル →《国境越え》→ アルマティ(アルマトイ)
【アルマティ ホテルアスタナ泊】
3日目: アルマティ(雑)観光 → アルマティ2駅 →
【国際寝台列車泊】
4日目: → 《国境越え》 → タシケント北駅 → タシケント南駅 → サマルカンド駅 → サマルカンド観光
5日目: サマルカンド → シャフリサブス(シャフリサーブス)観光 → サマルカンド観光 → サマルカンド駅 → タシケント北駅
6日目: タシケント観光
7日目: タシケント南駅 → アンディジャン駅 → 《国境越え》 → オシュ(オシ)
【オシュ Family7泊】
8日目: オシュ(雑)観光 → オシュバスターミナル → アスランボブ(アルスランバブ/Arslanbob)
【アスランボブ CBT民泊】
9日目: アスランボブ観光
【アスランボブ Riverside Gesthouse泊】
【ビシュケク AppleHostel泊】
11日目: ビシュケク西ターミナル → ボコンバエボ(ボコンバエバ)バスターミナル → スカスカ渓谷(フェアリーテールキャニオン) → トン村
【トン村 Ailuu泊】
12日目: トン村 → ボコンバエボバスターミナル → チョルポン=アタ(想定外) → トクマク ブラナの塔 → ビシュケク市内観光 → マナス国際空港
【空港待機】
13日目: マナス国際空港 → 仁川国際空港
【空港泊】
14日目: 仁川国際空港 → 九州
・・・冷静に振り返ると、ちょっと頭がおかしいほど移動していますね。
私は体力馬鹿で一日一食で生きていけ、この旅では一日に平均7.5キロ歩いています。(一番歩いた日は15キロくらい歩いています)
朝は6時起き、胃は弱いけど腸は強靭で、旅先で寝込むことはほぼないタイプです。
同様タイプの人はぜひ!
中央アジアを感じられる、すっごく効率の良いルートだと思います(笑)
とはいえ、出会った旅人の話からして、
一般的な旅人は倍以上の日数をかけて巡っているようです。
概算の費用
航空券: 約11万円
宿泊費: 約16,000円(インターコンチネンタル2泊 38,500円分除く)
交通費: 約13,000円+長距離列車代 約13,500円 = 約26,500円
食費 : 約8,000円
入場料: 約2,600円
その他: 約2,300円(SIM代、トイレ代など)
合計 : 約165,400円+インターコンチネンタル2泊 38,500円=約203,900円
これにお土産代を足して私の今回の旅行総額は21万円くらいでした。
>> アルマティに行かない場合
アルマティからビシュケクまでの国際寝台列車代は7,200円弱と高額です。
私はただ、
「国際寝台列車で国境越えしたい」
という理由からわざわざアルマティまで行ってタシケントに移動するルートを取りました。
このロマンが分かってもらえるだろうか・・・。
直行バス(12時間!)で約3,400円となり、3,800円安く済みます。
さらにこのバスを夜行にすれば、私がカザフスタン経由ルートに使った2日が他に回せて観光が充実する事でしょう。。
>> インターコンチネンタルに泊まらなかった場合
1泊2,000円程度のカプセルホテルで2泊したと思うので、33,000円弱安く上がり、
総額18万円弱になったかなと。
>> インターコンチネンタルに泊まらずに、さらに全部ドミトリーに泊まった場合
ドミトリーは1泊1,000円~1,500円程度でしたので、宿泊費は半額程度に抑えられ、
全体でさらに1万円は安くなって、総額17万円弱かなと思います。
中央アジアは割と朝食付きの宿が多い印象でしたので、
各地で延泊して徒歩圏内を観光するのであれば、
食費(地元民の定食屋で2食分)1,000円程度と宿泊費(ドミトリー)1,000円程度で1日につきプラス2,000円と見ておけばいいかなと思います。
あったら便利なアプリ
Yandex Go
ロシア系列の会社が作っているらしい、タクシー配車アプリ。
これがあるとぼったくられませんし、言葉が通じなくても何も言わずとも目的地へ辿り着いてくれます。
とはいえ経験上、
タクシーの運転手が来たら
「サラーム!Yandex?」とか「ハァイ!Yandex?」とか、なんならロシア語で「ズドラーストヴィチェ!」でもいいので、
配車アプリの画面を見せながらニコニコ挨拶すると突然に運転手の態度が柔らかくなります。
日本人アピールで自分を指さしながら「ヤポーニャ!」もおすすめです。
なぜなら日本人はレアキャラなため、『なんか珍しいのに当たった!』と喜ばれるからです。
しかし、地元民と共に旅をした私は知っています。
地元民はYandexGoの金額よりも安くタクシーに乗っているということを!!(笑)
それと、私が初めて使った時に困惑した部分としてひとつ。
まず、予約の際は「Where to go?」で行きたい場所を選択します。
そうすると、今の自分の場所からその場所までのルート画面が出てきて、
その下にタクシーの快適種別(コンフォートとかイージーとか)ごとの金額が表示されるので、好きなものを選びます。
(イージーだと軽自動車レベル、コンフォートだと普通車レベルの車が来ることが多いかなと。)
数分でマッチングしたタクシーのナンバーと車種、運転手の顔と名前が画面に表示され、今どこを走っているのかも表示されます。
そして、マッチングした瞬間からルート画面が切り替わり、
タクシーがどういうルートで自分の元に向かってくるか、という地図に変わります。
最初に使った時、私は突然切り替わったこの画面に困惑し、
『あれ?私なにか選択間違えたかな?私が行きたいの、ここじゃないんだけど??』と配車をキャンセルしてしまいました。
しかし、この画面はただの「タクシー運転手がいまあなたのところに向かってますよー」というだけの画面なので、気にせず待ちましょう。。
いや、大半の人は私みたいに焦ってキャンセルしないのでしょうが・・・。
そして、半数の運転手はまだ私の元に辿り着いていなくとも、近くまで来たら「乗客の元に到着」したことにします。
そうするとまた突然に切り替わる画面。
「運転手はあなたのもとに到着しました。早く乗ってください。」みたいな英語が出ます。
そういう場合は、メッセージ機能があるので「あんたまだ私のとこに辿り着いてないでしょ!」と怒った英語でメッセージを送るか、
地図画面と表示されている車種を頼りに運転手の車を探しましょう。
この画面が出て数分たつと、腹立たしいことに追徴料金が発生します!!
しかし乗ってしまえばスムーズに目的地に到着します。
到着したらアプリに表示された額の現金を運転手に払って降りるだけです。
運転手は小銭を持ってくれているので支払いピッタリでなくてもお釣りをくれますが、あまりにも大きい額だと「おつりがない!」と言われることもあるようです。
ビシュケク、アルマティ、タシケント、サマルカンド、オシュといった大きな都市で使えるアプリです。
2GIS
ロシア語圏版グーグルマップのようなもの。
公共交通機関のルート検索ができてチープ旅行者に便利です。
また、行きたい都市を事前にダウンロードしておけば、オフラインでも現在地把握やルート検索が出来るので本当に助かりました。
YandexMap
YandexGoと同じ系列のマップアプリです。こちらは2GISの経路検索できないバージョン。
田舎の方などで2GISに詳しい道が載っていないような地域の詳細な地図が見れる時があり、私はこれがアスランボブとボコンバエボで活躍しました。
Uzbekistan railways
ウズベキスタン旅行者にあると便利な、ウズベキスタン鉄道のチケットが買えたり、駅の時刻表が見られるアプリ。
しかし、iPhoneのアプリはしばしば動作がおかしく、選択した日付と全然違う日付の列車が表示されたりしたので要注意です。
また、購入したチケットのQRコードも表示でき、チケットを印刷していかずともこのアプリのQRコード画面を見せれば列車に乗れます。
しかし、私はチケットを印刷しこのアプリも持って行く、という念のため対策をとりました。
とはいえ、日本の列車アプリとは違い、列車の遅延や駅変更などはお知らせなし。
現地で駅に行ってみて、乗りたい電車については他の利用者や駅員にダブルチェックしないと大失敗する場合があります。
予約の時はタシケント北駅発だったのにいつの間にかタシケント南駅発に変更になっていたり、
いざタシケント南駅に着いたら全然列車が来ず、他の乗客に聞いたら「私たちもさっき知ったんだけど、2時間遅延しているんですって!」と教えてもらったり。
結構苦労しました。
1日目 日本からビシュケクまで
T’way 九州→仁川便
初めてのT'way搭乗です。
海外旅行にLCCを使ったのは初めてで、どんな感じかちょっと不安でした。
搭乗者は日本人より韓国人が多い様子。座席はほぼ埋まっていました。
座席の狭さは、JALの787の普通シートくらい?
LCCですが、T'wayは機内持ち込み荷物10kgまでOK、預入も15kgまでOKで割と優しいです。
今はアシアナが大韓航空と統合する話も挙がっていて、そうなるとスターアライアンスのメンバーに韓国の航空会社が居なくなってしまいます。
そこに、T’wayがLCCを脱却して参入するのでは、という噂があったり。
この座席の広さや、手荷物の重量の緩さ、客室乗務員の英語力の高さなど、
仁川からビシュケクの路線を新規就航したりさらに欧州ルートの拡張も目指している様子などから、あながち噂ではないかも、と思いました。
関係ないですが、
ベルトがいまだかつて見たことのないくらいのレベルで荒んでいました。
何があったのか。。。
仁川国際空港 コンコース到着
10:30発 九州 → 仁川 12:00すぎ着
仁川のコンコース(一応第1ターミナル扱い)に到着。
コンコースにはカフェやコンビニ、免税店がちらほらあります。
韓国コスメを買おうと思っていたけど、そういうお店は見当たりませんでした。
時間を持て余し、ANASFCワイドゴールドカードでコンコースの「SKY HUBラウンジ」に入れるか試してみました。
SKY HUBラウンジ(コンコース)
場所は、コンコース中央のエスカレーターを上ってすぐ右手。(↓の画像はエスカレーター上からコンコース搭乗エリア階を見下ろした様子)
ちなみに左手側にぐるっと進むと航空会社ラウンジがありました。
このラウンジはプライオリティパスで無料で入れるのですが、
私はプライオリティパス保持者ではないので、ANASFCワイドゴールドカードで挑戦です。
なんだかよくわからないが、入口左の看板↓に「JCB」の記載があるからいけるだろ、
と安直に思いました。
そして、目の前に並んでいたおじさんは何かのクレジットカードを受付で見せて入ろうとして
「ゴメンナサイ、ムリデス」的な日本語ではじき出されました。
え、ダメなことあるの?とちょっと衝撃です。
最低でもゴールドランクが必要なのかな??と脳内は疑問の嵐。
ネットでHUBラウンジに入れるチケットを$40くらいで買えるので、対象カードでなくてもその額を払えば入れるのかと思っていました。
私は無事に受付の審査をパス。
「This card is OK」みたいなことを言われました。
しかし、喜んだのもつかの間、
受付スタッフは私のクレジットカードを機械に通し、私は暗証番号を入れさせられました。
どうやら$35徴収された模様です。
そして「You can stay here for 3hours. OK?」と言われました。とりあえず、既に支払ったので頷くしかないきます。
私のクレジットカードだと$35払っても3時間のリミットつきのようです。
受付スタッフに搭乗券に「SKY HUB 13:00~16:00」と記入されました。
謎すぎて帰国後に調べたところ、
↑この『ラウンジ・キー』というサービスが付帯していて、
指定の空港のラウンジ(プライオリティパスと同様に結構どこでもOK)受付に
このカードを見せて$35を支払えば入れる、
というものでした。
なるほど。。
このコンコースのラウンジは狭く、そのうえ昼時は満席になっていました。
中にいたスタッフさんが入ってきた私を見、出て行った客の座席の掃除をささっとして優しく私の席を確保してくださり一安心。
ブッフェゾーンにはスープ、ドリンク、チャーハンやおかずなどが並びます。
味濃いめのレパートリーでしたので胃弱の私は少量頂きました。
胃が元気だったら、自分で作る式のピビンバがあったので食べたかった・・・。
無料の水のペットボトルもあって、次のフライト用に一本頂きました。
各座席の近くにコンセントがあるのも助かります。
$35も払ったしなぁ、とタイムリミットまで粘って居座っていましたが、
14時半くらいから16時までは人もまばらで結構スカスカ、快適でした。
仁川空港コンコースの様子
搭乗まで時間があるので、
コンコースで飛行機を眺めながら充電しつつ、
仁川空港の最大の魅力である超高速フリーWifiでネットサーフィンをしました。
コンコース階はうろつくとどこかには空いている椅子ゾーンがあってのんびり過ごしやすいです。
充電設備も豊富です。
このタイプのタワー型充電器が2~3搭乗口おきくらいにあり、
USB、コンセント、接触型の充電が可能ですっごく便利。
T’way 仁川→ビシュケク(マナス国際空港)便
18:50発 仁川 → ビシュケク 23:30着
フライト時間は、時差が3時間あるので7時間40分です。
搭乗者はまたもほとんど韓国の人、それとちょっぴり中央アジアの人、といった感じ。
キルギス観光が流行っているのかな?みなさん観光客っぽいです。
座席は九州→仁川便より広め。ポケットにはラウンジで頂いた水。。
こちらもほぼ満席でした。
通路席の人が結構ぐいぐい来ます。
隣(真ん中席)は空いていたけど、通路席の人の荷物とかで占領されました。。
恐らくみなさまここからキルギスの旅に出かけるところなのでしょう、終始にぎやかなフライトとなりました。
座席にはUSBの充電器付き!助かる!!
ちなみにLCCなので料理も飲み物も出ません。
欲しい人はクレジットカード払いで購入します。
ダウンロードした漫画を読んだり、
ダウンロードしたティムール帝国や玄奘三蔵の旅やアレキサンダー大王の話などを読んでいたら無事にビシュケクまでたどり着きました。
玄奘三蔵、想像以上にハードな旅をしていました。
みぐるみはがされたり、物資が川に流されたり。だまされたり。。
マナス国際空港。
日本はもう夜中の2時半なので、眠すぎて写真がブレブレです。
今回のT'wayのフライトは仁川便もビシュケク便もめっちゃ運転がうまく、
気圧酔いや乱気流突入もなく、テイクオフもランディングもスムーズでした。
機長に感謝です。
この日は、空港の様子を見て、
泊まれそうなら空港泊、
無理そうならビシュケク市内にホテルをとろう(ネットで)、
と思いつつ空港に入りました。
入国審査はほとんど並ばずすんなり終了。
滞在先や目的も何も聞かれずに、
「 oh! Japanese! コンニチワー」
と入国スタンプを押されました。